会社設立の前に知っておくべき、
税理士の正しい使い方
会社設立の前に知っておくべき、  税理士の正しい使い方

2017/3/15

 
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中小企業の会計や税務など、様々な業務をサポートしてくれる税理士ですが、実際にどのような役割を担うかを知っていますか?今回の記事では、税理士が行う仕事や、会社のステージに合わせた税理士のサービス活用方法について、解説していきます。

税理士の仕事と役割

会社の税務や会計業務は、会社の規模が拡大していくにつれて次第に複雑化していきます。これらの仕事に割かれる時間は本業へも影響するため、税務を代行してくれる税理士は必ず必要になります。税理士が主に担う役割は税理士法に明記されており、以下の3つは税理士資格を持つ者しかできない、独占業務と位置づけられています。

税務代理

確定申告や青色申告など、税金に関わる申告や申請の業務を代行する役割です。これに加えて税務調査への立会いや、税務署の決定への不服申立ても行うことができます。

税務書類の作成

確定申告や相続税申告書、青色申告承認書など、税務署に提出する書類の作成を代わって行います。一般的に、税務代理の業務の流れで行われることが多いです。

税務に関する相談対応

実際にかかる税額や有効な節税の方法といった税務に関わる相談がある際、税理士が相談に対応します。

以上の3つの独占業務に加えて、税理士は会社の経理や財務をサポートする目的で、多岐にわたるサポートを付随業務として行うことができます。以下で会社の成長に合わせた利用方法の変化について、説明していきます。

税理士の活用方法

起業時

会社を設立したばかりの経営者ですと、税理士が具体的にどのような仕事をしているのか、税理士によってどのような違いがあるのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。税理士というと税務申告や記帳業務をやってくれるというイメージが先行し、設立準備段階ではあまり重要でないと思ってしまっている方も多いようです。しかし、気が合う、信頼できる税理士でなければ会社設立後長い付き合いを続けることは難しいので、なるべく起業準備の段階から探しておくことを推奨します。

特に、節税に関しては経営者にとってとても重要なポイントになってきます。決算月や資本金など、会社設立段階の登記事項によって支払う税金は変わってくる場合もあります。税務申告直前に、予想を超える納税額を聞かされて資金集めに苦労するといった例も度々耳にします。このようなことを防ぐためにも、節税や資金繰りに詳しく、適切なアドバイスをしてくれる税理士は起業段階においても重要です。

また、起業時に作成する事業計画は、金融機関へのアピールにもなる重要な書類です。税理士は融資の獲得に有利となるような、事業計画の作成に関わる経営コンサルティング業務も行っています。右も左も分からない起業時には、財務的な見通しを持った税理士に相談することは非常に有効です。

創業初期、急成長期

会計業務の指導、記帳代行サービス

創業したばかりの時期は、多くの場合で慣れない会計業務に苦心することとなります。そのような場合は、税理士に会計指導を依頼することがおすすめです。税理士は、会社の業務形態に適した会計処理や会計ソフトの選択などを丁寧に指導してくれます。

また、そもそも本業以外に時間を割きたくない、会計業務を税理士に委託したいという場合には、記帳代行という形で依頼することが可能です。記帳代行は、毎月の領収書や請求書などの書類を税理士に渡すことで、これらを整理して会計ソフトへ入力するようなサービスをいいます。人手の足りない場合が多い創業初期には非常に便利で、人件費削減の観点からも有効と言えるでしょう。

給与の計算

毎月の従業員給与の計算も、所得税法を熟知している税理士は代行してくれます。毎月の勤怠表を税理士に渡すだけで、源泉所得税や年末調整、社会保険料などを一括して計算してくれます。こういったプライベートな情報は信頼のおける税理士に委託することで、情報が意図せず外部に漏洩するリスクは低減されます。

節税対策

税理士の中には節税に消極的な人もいます。法律上、税理士の役目は適切な納税を支援することとなっているため、その「適切な納税」の範囲をどう捉えるのかによってサービス内容が変わってきます。税理士報酬の自由化に伴い、近年はサービス重視の税理士も増えてきましたが、未だにサービスの質が上がらない税理士もいます。自社の税理士が本当に報酬に見合うだけのサービスをしてくれているのかを検討する必要があります。

特に節税を行うためには、税法や税制に関する多くの知識が必要です。税法や最新の税制に精通している税理士であれば節税に強く、その方法や伴うリスクまで詳しく説明してくれます。節税は経営者にとっての権利ともいえるため、対策を必要とする場合には節税に積極的な税理士を選びましょう。

安定成長期

内部管理体制の見直し

経営が軌道に乗ってきたら、経営の合理化を図ることで業績の拡大を目指します。そのために営業に力を注ぐことは重要ですが、一方で内部管理体制に不備があると、思わぬ形で会社の信用を落としかねません。内部管理体制は、近年コーポレート・ガバナンスとともに重視されており、株式を上場する際にも特に重要視されます。

税理士は、それぞれの会社の業態に合わせた内部管理体制の改善に関して、コンサルティングサービスを行っている場合もあります。

事業再生

万が一、過剰債務や業績悪化などが原因で資金繰りに行き詰った場合、税理士が事業再生のサポートを行ってくれる場合があります。再生計画の立案から、業務の効率化を通じた会社の収益構造の見直し、事業再生後のフォローアップまでアドバイスをもらうことができます。

事業承継対策

会社がある程度成熟した場合、最終的には次世代へ会社をバトンタッチすることを考えます。事業承継では、相続が発生した場合の相続税の試算や、納税猶予制度のような制度の利用の検討などにおいて、専門知識のある税理士に相談することが、大きな助けとなります。

会社の役に立つ税理士の選び方

税理士に仕事を依頼するということは、会社のお金に関する情報を渡すということです。そのため、税理士を選ぶ際の基準としては、その人が信頼できるかどうかが最も重要です。起業時に、信頼でき、かつスキルの高い税理士と出会うことができれば、間違いなく会社は費用以上の恩恵を得られるでしょう。

税理士を選ぶ際の判断材料としては、ここまでに取り上げたようなサービスを行っているか否か、という点が分かりやすいのではないでしょうか。上場を目指している場合は上場に精通した税理士、節税を重視したい場合は節税に強い税理士…といったように、自らの会社が求める税理士像があれば、税理士をうまく活用することができるでしょう。

また、税理士の能力とは別に、税理士に対する不満として最も多いものの一つに「レスポンスの遅さ」が挙げられます。税に関する質問や資金繰りに関する質問のメールを送っても、何日経っても返信が来ない…といったことは実は頻繁に起こっています。密なコミュニケーションを取る前からこのようなことを即座に判断することは難しいでしょうが、見積書が送られてくるスピードや、質問に対する対応の早さなどをチェックすると良いのではないでしょうか。

☆ヒント
私たちは、実績とスキルを持った、多岐にわたるサービスを行うことができる税理士を紹介しています。スタートアップで税理士に相談したいことがある場合、現在の顧問税理士に不満がある場合などは、是非私たちの税理士紹介サービスをご利用されてはいかがでしょうか。
その他税に関するお悩みがある場合でも、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

優秀な税理士と出会うことは、会社の成長の大きな助けになります。今回解説したような税理士のサービスを踏まえて、自分の会社が必要とする税理士を見つけて活用しましょう。

細井山豊
東京大学卒。現、同大学院所属。
ベンチャー企業の経営やビジネスを学んでおり、経営に役立つ様々な知識やノウハウを習得中。
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