確定申告忘れで大惨事!?
還付金減額・延滞税追徴とは
確定申告忘れで大惨事!?  還付金減額・延滞税追徴とは

2017/3/5

 
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア
  • LINEでシェア

所得税および復興特別所得税の確定申告では、まず毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額と、それに対する所得税及び復興特別所得税の額を計算します。そして申告期限までに確定申告書を提出し、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算するというのが大まかな流れとなっています。
個人事業主の方は、会社が自動的に給料から税金を天引きしてくれるサラリーマンとは違い、自分で書類を作成して申請する必要があります。今回は、確定申告のスケジュールや、遅延した場合に課される可能性があるペナルティについて解説していきます。

確定申告の時期

確定申告はいつできる?

確定申告では、1年間の収支から所得を算出し、それに応じて税金をいくら払えばよいのか明確にして納税します。計算の対象となるのはその年の1月1日から12月31日の1年間で、その所得についての税金を翌年の確定申告の時期に申告・納税します。

確定申告相談と確定申告書の受付期間は、原則2月16日から3月15日までです(開始日、終了日が土日祝日の場合、それぞれ後ろにずれる場合があります)。平成28年分の確定申告については、受付期間が平成29年2月16日から平成29年3月15日まででしたので終了しました。後ほどにも説明しますが、きちんと確定申告をしないと延滞税を課せられるなどのペナルティもあるので、うっかり忘れてしまった人などは早めに対応しましょう。

職種によっては、2月中旬から3月中旬が繁忙期だという場合も考えられます。確定申告に手が回らない可能性があるときは、あらかじめ税理士に依頼しておくと安心です。

確定申告はどこでできる?

確定申告の手続きは、自分の住所を管轄する所管税務署で行うことができます。しかし手続きができる時間は平日の8時半から17時までと限られているため、なかなか都合が合わないという方も多いかもしれません。
税務署に行かなくても確定申告ができる方法がいくつかあるので、紹介していきます。

①広域申告センター

広域申告センターというのは、大きな駅などに設置されるもので、ここでも確定申告の相談や手続きを行うことができます。また、税務署の所轄に関係なく書類を提出することができます。

②郵送

税務署や広域申告センターに直接出向いて書類を提出する時間がとれないという場合は、確定申告書を郵送することもできます。書留で送れば郵送記録が残るので、必要であれば書留で送りましょう。また、切手を貼った返信用封筒(自分の住所と氏名を記入したもの)を同封すると、受付印が押された「控え」を返送してもらえます。また、消印が申告書の提出日となります。

③電子申告

「e-Tax」というソフトを使えば、インターネットで確定申告ができます。1月中旬から申告期限日までは24時間アクセスできるので、好きな場所から好きなタイミングで手続きができます。電子証明書や、マイナンバーカードや住民基本台帳カードなどのICカード、それを読み込むためのICカードリーダライタを用意しましょう。最初の準備は面倒に感じるかもしれませんが、一度揃えてしまえば以後の確定申告でも利用できることを考えれば、便利といえるでしょう。

税金の延納について

確定申告で納付すべき税金の半分以上を平成27年分の申告期限である平成28年3月15日(火)までに納付すれば、納め終わっていない残額の納税期限を5月31日(火)まで延ばすことができます。また延納期間中は利子税がかかります。

延滞税がかかる条件

確定申告の方法は色々あることや、延納も可能であるということがわかりましたが、もしも確定申告の手続きが期限に間に合わなかったらどうなってしまうのでしょうか。
どんな場合に延滞のペナルティが課せられるのか、具体的に見てみましょう。

延滞税とは・・・

まず、延滞税についてです。国税庁のサイトを参照してみると、延滞税を払う条件は
(1)申告などで確定した税額を期限内に完納していない
(2) 期限後申告書か修正申告書を提出していて、納付すべき税額がある
(3) 更正または決定の処分を受けていて、納付すべき税額がある
の3つです。
上記のいずれかに当てはまった場合は、納税期限の翌日から納税する日までの日数に応じて延滞税を支払わなければいけません。
国税庁ホームページには、延滞税の計算方法が載っているほか、申告した納税額と納付の年月日を入力すると自動的に延滞税を計算してくれるツールもあります。

延滞税以外にもペナルティがある?

延滞税の他には、無申告加算税というペナルティがあります。これは、本来納税するべきだった金額に対して、納税額50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合で多く税金を払わなければいけないというものです。また、自主的に期限後申告をした場合は、加算される税額は5%に軽減されます。

もし延滞してしまったら

延滞に気がついたら、できるだけ早く税務署で手続きをしましょう。遅れれば遅れるほど延滞税が増すというのももちろんですが、手続きが面倒そうだからといって先延ばしにしすぎると、延滞していること自体を忘れてしまう可能性があります。
また、銀行から融資を受けるというときには、過去2期分の確定申告書を提出しなければいけません。そんなとき、大幅に延滞して確定申告をしたという記載があったら、信用力を失い、融資が受けられなくなってしまうかもしれません。

無申告加算税が免除されるケースも

万が一確定申告を忘れても、迅速に対応すれば無申告加算税が免除されることがあります。以下の要件を全て満たしていれば、無申告加算税は課されません。

1.期限後申告が、法定申告期限から1月以内に自主的に行われている
2.期限内申告をする意思があったと認められる以下2つの条件に該当する
(1)期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付している
(2)期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に無申告加算税または重加算税を課されたことがなく、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていない

還付金の減額?

納税ではなく、医療費控除などで還付金が発生している場合はどうなるのでしょうか。
還付を受ける場合は、確定申告が遅れてしまっても納税に関するペナルティを受けることはありません。しかし5年以内に申告しないと還付が受けられなくなってしまうので、注意が必要です。

青色申告の場合は、確定申告が遅れると、特別控除の枠が65万円から10万円へと減額されてしまいます。これによって実質的に55万円分所得が増えることになるので、所得税が20%の場合なら、55万円×20%=11万円だけ税金が高くなってしまいます。このように、還付金を受けられる場合、確定申告が遅れてしまっただけで11万円分損する可能性があるということになります。青色申告の最大の特徴でもある青色申告控除65万円のメリットを享受できなくなってしまうのは、とても手痛いと思われますので、確定申告は期限内に済ませてしまうのが良いでしょう。

またそれだけではなく2回連続で期限をオーバーしてしまうと、それ以降の青色申告を受けられなくなってしまうこともあるので、特に気を付けましょう。

☆ヒント
納税期限に間に合わなかった場合、延滞税や無申告加算税、還付金の減額や青色申告の承認取り消しなど、色々なペナルティを課される可能性があります。
期限に遅れることなくきちんと期限内に確定申告を行うためには、事前にしっかりと準備をしておく必要があります。後回しにしてしまっては期限直前となってしまい、大変です。税理士と相談をして計画的に確定申告の準備をすると良いでしょう。本業が忙しい場合は、税理士に確定申告の書類作成を依頼してみるのも一つの手です。

まとめ

確定申告を期限内に完了できないと、思わぬマイナスが発生する可能性があるということがお分かりいただけたかと思います。

最近は便利な確定申告ソフトがたくさんある上に、中には無料で利用できるものもあるため、わざわざ税理士に依頼するというのは高コストに思えるかもしれません。しかし、ソフトではなく人に頼むことの最大のメリットは、税理士が持つ様々なノウハウを直接相談しながら活用できるということです。完璧な無料ソフトを利用しても、「確定申告そのものはうまくいっても節税にはつなげられなかった」というケースも考えられるので、長い目で見れば損をするかもしれません。自社のニーズに合わせて税理士を選び、賢く納税しましょう。

山田隆裕
慶應大学卒。現、同大学院所属。
大学4年時に公認会計士試験に突破。
自分の知識の定着も兼ねて、会計・財務などに関する知識を解説していきます。
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア
  • LINEでシェア
税理士紹介ビスカス