決算日は変えられる? 決算日を決めるポイント
決算日は変えられる? 決算日を決めるポイント

2017/2/25

 
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決算日を変えることができるのはご存知でしょうか。一般的に12月や3月に決算が多いのはメリットがあるからです。しかし、それが自分の会社にベストな時期であるかはきちんと検討する必要があります。より最適な時期設定を見つけるために、もう一度決算日の設定を見直してみましょう。

決算日は変えられる?

通常、決算日は会社の設立時に決めるものですが、既にある会社の決算日を変更することも実は可能です。定款の変更により決算日は自由に変えることができます。詳しい行程は以下の通りです。

1.株主総会での決議
2.税務署等への届け出
所轄税務署、都県税事務所、市役所などに届け出
3.届け出の効力発生…未来に向かってのみ有効
たとえば、従来は「1月~12月」を会計期間と定めていたが、2017年5月に「4月~3月」を会計期間に設定するという届け出をした場合、
Ⅰ.2017年の会計期間は1月~12月(1年)
Ⅱ.2018年の会計期間は1~3月(3ヶ月)
Ⅲ.2019年以降の会計期間は4月~3月(1年)
となります。

決算日を12月・3月にするメリット・デメリット

現在、多くの会社が12月や3月を決算月に設定しています。多くの会社が利用している理由は何でしょう。メリットとデメリットを見ていきましょう。

3月決算のメリット

他社の株主総会と自社の株主総会が被る

これによって総会屋対策ができます。しかし、上場企業に当てはまる内容なので、上場していない会社はあまり関係ないといえます。

公的機関と年度が同じ

公的機関の予算編成は3月なので、3月に公的機関からの発注が増加し、売上をいち早く実績として反映できます。公的機関からの発注が多い会社などが主に当てはまるでしょう。

税制改正の時期と重なる

3月以外の決算にすると、途中で会計処理の方法を変更しなくてはいけなくなる可能性もあり作業が煩雑になりやすいのですが、3月決算にすることで税関係の業務がやりやすくなります。

12月決算のメリット

海外では12月決算が多い

海外では12月決算が多いので、海外子会社との連結決算がスムーズに行えるようになります。しかし、海外に会社がない場合などはあまり関係ないといえます。

3月・12月決算のデメリット

税理士が忙しい

3月・12月に多くの会社が決算を設定するため、税理士など会計事務所が忙しく、料金面的にも多く負担がかかる可能性があります。

決算日を決めるポイント

以上のように3月・12月決算には多くのメリットがあるように思われますが、上場を狙っていない中小企業にとっては大したメリットがないのが事実です。なので、自社のビジネスの繁忙期との兼ね合いで決算期を決めるのが良いでしょう。決算日選びでは、以下のポイントが重要となってきます。

ポイント①―繁忙期をさける

決算日以後2ヶ月以内に決算書の作成や税務申告などしなくてはいけないのですが、会社のビジネスの繁忙期とそれが重なってしまうと、非効率的になってしまいます。なので、できるだけ決算は繁忙期を避けるようにしましょう。

ポイント②―利益が出る月の月末にしない

理由としては、利益が出る月は利益の予想が立てづらいため、節税対策をしづらいことにあります。例えば、決算期間の始めの時期に業績が良かった場合、その後の期間で売上や経費を調整し節税対策をすれば良いのですが、最終月に利益が上がる場合は、事前に節税対策をしなければならないので、予想を下回ったりする場合は赤字になってしまうなどリスクが伴うのです。

ポイント③―設立した年の期間をなるべく長くする

会社設立時の資本金が1,000万円未満の場合、第一期目の消費税が免税される、消費税の免税事業者になることができます。そのため、会社設立した月から一年を決算期間にするように決算日を決めると、消費税の免税がより長く受けられることになりお得であるといえるでしょう。

☆ヒント
決算日を自分の会社のビジネスモデルに合わせるだけでも、会社への恩恵がたくさんあります。しかし、このような「決算日の変更」など少し目の向きにくい会社運営にも的確なアドバイスをしてくれる税理士はあまり多くはないのではないでしょうか?
業界に詳しい税理士は当然、繁忙期などを把握しているので、決算日をどのように設定すれば一番節税効果があるのかなど、業界の特徴に合わせて対策を練ることができます。

まとめ

決算日を少し変えるだけで業務負荷が軽くなったり、節税対策を練る時間を確保できたりするなどのメリットがあります。直接的に決算日を変更することが節税につながるとイメージしていなかった方も多いかもしれませんが、この機会に見直してみてはいかがでしょう。

岡田桃子
東京大学卒。
卒業後は中央官庁に勤め、退官後ベンチャー企業に転職し、経理・法務などに携わる。
経理業務で得た知見や、中央官庁時代に得た法律や制度に関するナレッジを分かりやすく解説します。
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